| 雁屋哲劇画原作作品リスト【不完全版】 |
リスト作成:「GNOSIS」雁屋研究委員会
ここでは、「GNOSIS」雁屋研究委員会さんが作成した雁屋哲劇画原作作品リスト【不完全版】を公開します。 |
| No. | 作品名 | 作画 | 連載誌 | 連載時期 | 単行本 | 巻数 | 主人公 | 解説 (文:GNOSIS代表代行・ベルフェゴールさん) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ひとりぼっちのリン | 池上遼一 | 週刊少年 マガジン |
70年代初期 | KCコミックス (絶版) |
全4巻 | 競輪選手 | ★競輪にかける少年を描いた青春もの。 ★少年誌連載の最初のテーマが競輪ものというのが凄い。習作の域をでないが、雁屋独特のタッチは散見される。池上の画もセクシー。 |
| 2 | 突き屋 | 長谷川法世 | 週刊少年 サンデー |
70年代初期 | 出版されていない | −−− | 殺し屋 | ★未単行本化作品の上、掲載紙もおいそれと手に入らないため、全く謎の作品。一部を見た限りでは、拳法を手段とした殺し屋の話らしいのだが・・・。 ★作画の長谷川は、後に「博多っ子純情」でヒットをとばす叙情派で、はっきり言って雁屋の個性とは水と油。連載が短期に終わった理由もそのへんにあるのだろう。 |
| 3 | 黒鍵 くろのキー |
叶精作 | ビックコミックオリジナル(!) | 70年代前期 | 劇画キングシリーズ (絶版) |
全2巻 | ピアニスト | ★青年誌デビューにして、いきなり反権力漫画の最高峰を極めた雁屋の代表作のひとつ。それなのに、長く単行本化されなかった上、知ってる人自体ほとんどいない理由は、もうおわかりですね。 |
| 4 | 男組 | 池上遼一 | 週刊少年 サンデー |
70年代前期〜後期 | 少年サンデーコミックス | 全25巻 | 闘争的左翼少年 | ★少年サンデーコミックスは絶版。他にワイド版、文庫版有。 ★雁屋の反権力志向が全面に突出した70年代劇画の金字塔。 |
| 5 | 海商王 | かざま鋭二 | 週刊少年 マガジン |
70年代中期 | KCコミックス (絶版) |
全9巻 | 少年実業家 | ★雁屋には珍しい商売ものがはいった復讐&反権力もの。画は迫力があったのだが話の盛り上がりは今ひとつで、結局、話の途中で打ち切られた作品。 ★打ち切りにさえならなければ、もっと面白くなりそうな話ではあったのだが。風呂敷を広げている最中に終わってしまったような感じで残念だ。 |
| 6 | 野望の王国 | 由紀賢ニ | 漫画ゴラク | 70年代中期〜80年代初期 | ゴラクコミックス (絶版) |
全28巻 | 暴力団組長の妾腹 | ★全編、暴力と狂気に溢れかえった雁屋の暗黒面全開の超傑作! ★とんでもなく凄い漫画で、登場人物のほとんどが極悪人か狂人で、ヤクザ,カルト教団,右翼,警察,政治家が入り乱れて、単行本全28巻中休むことなく殺し合いを続けるという凄まじさ。特にメインキャラの一人、神奈川県警のキャリア柿崎憲の狂いっぷりは、漫画史上、最悪最狂といっても過言ではない。 ★とにかく御一読して頂きたい。 |
| 7 | 男大空 | 池上遼一 | 週刊少年 サンデー |
70年代 | 少年サンデーコミックス (絶版) |
全15巻 | 新興財閥の五男坊 | ★ラブコメ系一色になりつつあったサンデーの中で、その影響を受けつつも、その反動からか、最もやばい部分にまで踏み込んでしまった傑作。 |
| 8 | 怪物球団 | 制野秀一 | コミックmagazine | 70年代後期 | 現代漫画文庫 (絶版) |
全1巻 | プロ野球投手 | ☆(単行本あらすじより) 懲役刑囚の身から、たった九人のプロ野球チーム「フェロウズ」にスカウトされた主人公の太刀五郎。片脚の銅本監督は、巨人との開幕戦で“ピッチャー殺し戦法”を命じて大勝する。そして、阪神戦では“キャッチャー殺し戦法”をナインに授ける。その直後、ドスをもった黒服の暴漢数名に襲われて、グラウンドに昏倒した・・・・・・。 |
| 9 | 人狼戦線 | 田丸ようすけ | 連載誌不明 | 70年代末期〜80年代初期 | アクションコミックス (絶版) |
全1巻 | 元検事 | ★反権力復讐ものとして、なかなかよくまとまった佳作。絵の迫力にはかけるが、いかにも雁屋らしい作品に仕上がっている。 |
| 10 | 首領 <ドン> |
伊賀一洋 | 漫画ゴラク | 80年代初期 | ゴラクコミックス (絶版) |
全2巻 | 巨大暴力組織会長の甥 | ★やる気のない主人公による「野望の王国」ダイジェスト版といった感じの作品。話的には短すぎていまいちだが、伊賀の作画は、由紀のそれに負けないほどダークなもので、将来を期待させた。 ★後に伊賀は小池一夫と組んで、数々の異常劇画の傑作を生み出すことになる。 |
| 11 | 男は天兵 | 井上紀良 | 週刊ヤングジャンプ | 80年代初期〜80年代前期 | ヤングジャンプコミックス (絶版) |
全11巻 | ヤクザの息子 | ★横浜のヤクザの息子の不良を主人公にした反権力ものだが、主人公がとにかく能天気。最初はややハードだったものの、甘過ぎる展開が目につく。 ★それでも、池上系の井上の画は、雁屋の作風にマッチしているし、多数登場するキャラも立っており、楽しめる作品にはなっている。 |
| 12 | 乱九郎一代 | 本館功 | 漫画ゴラク | 80年代前期 | ゴラクコミックス (絶版) |
全2巻 | 暴力団組長の息子 | ★これは「男は天兵」の青年誌ダイジェスト版といった感じ。どっかでみたようなキャラと設定ばかりで、新鮮味がまるでない。画も迫力不足。 |
| 13 | カウント11 | ほそかわ春 | マンガくん | 80年代前期 | マンガくんコミックス (絶版) |
全5巻 | プロボクサー | ★「海商王」で、迫力満点のボクシングシーンを描いた雁屋先生のこと、凄い傑作に違いない! さっそくゲット! しかし、嗚呼、しかし・・・
ひどすぎるよ、これ! 期待しすぎた自分が悪かったのかもしれないが、はっきりいってへぼすぎ。「少年ビッグコミック」の前身、「マンガくん」に連載されたということを割り引いても、雁屋らしい面白さが全然ない。 ★何より、雁屋劇画の特徴である主人公の狂ったように過剰な自己主張がまるでない。橘征五郎の自己主張度を100とすれば、本作の主人公疾風迅のそれは、0.2ぐらいだろうか。作品内で、やる気がないわけではなく、地道に努力はしているが、人の言うなり。脇のキャラには、多少なりとも雁屋的な奴はいるが、それもパワー不足。結局、全然盛り上がらないまま、打ち切り見え見えのラストへ・・・ |
| 14 | スター・ステップス | 伊藤実 | 月刊コミコミ | 80年代中期 | ジェッツCOMICS (絶版) |
全2巻 | 芸能マネージャー | ☆(単行本見返しより) 才能ある美少年さとると、ドジでグズのしげおのでこぼこコンビが芸能界に殴り込み!! 波乱のドラマを冷静沈着、頭脳明晰の原作者と、超ミーハーいきあたりばったりの漫画家が描くと、どういう展開になるか!? |
| 15 | 風の戦士ダン | 島本和彦 | 別冊少年 サンデー |
80年代中期 | 少年サンデーコミックス (絶版) |
全9巻 | 忍者 | ★現代において政府の犬としてこきつかわれる忍者の姿を描いたギャグ漫画。 ★ついに雁屋も、国家権力の犬に?と心有る読者を心配させたが、途中からちゃんと反権力漫画になるので安心。セルフパロディ系のギャグは相変わらずだが。そこそこに楽しめる佳作。 |
| 16 | ZINGY | 上條淳士 | 週刊少年 サンデー |
80年代中期 | 少年サンデーコミックス | 全3巻 | 救世主 | ★作画の上條が暴走したのか、反権力漫画である一方、完全なギャグ漫画となってしまったこの作品。個人的には、面白かったが、雁屋にとっては、意に沿わないものだったようだ。そのせいかあっという間に終わり、雁屋は「美味しんぼ」モードに突入、二度とサンデーに戻ってくることはなかった。 ★こうして見ると、後期の作品になるにつれ、主人公の頭がどんどん悪くなっていくのが、如実にわかり、興味深い。 |
| 17 | 獅子たちの荒野 | 由紀賢ニ | 漫画ゴラク | 80年代中期 | ゴラクコミックス (絶版) |
全9巻 | 超名門のボン | ★主人公にギャグが入っている分、緊張感には欠けるが、無茶な展開は雁屋劇画随一。名コンビだった由紀との作品がこの後、続かなかったのはつくづく惜しい。(「美味しんぼ」の作画を由紀が手がけていたら、凄いことになっていたろうなあ・・・。打ち切り必至だけど) |
| 18 | ザ・テラー | 村野守美 | 週刊サンケイ | 80年代中期 | サンケイコミックス (絶版) |
全8巻 | タロット占い師 | ★タロット占い師を主人公にした人間ドラマというのも驚くが、掲載紙が週刊サンケイというのには、2度びっくり。あの熱く燃える反権力スピリットは一体どこへ? 画も迫力がないし、内容もへっぽこで、雁屋の中では最大の失敗作といえよう。 |
| 19 | 美味しんぼ | 花咲アキラ | 週刊ビッグコミックスピリッツ | 80年代中期〜現在 | スピリッツコミックス | 96巻続 | 新聞記者 | ★ある意味では雁屋最大の問題作。そもそもスタート時には、一回漫画賞をとった短編が掲載されたことがあるだけのど新人とのコンビで、不定期連載という継子扱いで始まった本作が、雁屋最大の長篇になろうとは、作者もファンにも想像を絶していた。 ★それよりも、昔からのファンを呆れさせたのは、雁屋の露骨な権力へのすりよりぶり。金持ちや自民党の大物を模した政治家に恥ずかしげもなく接近し、友達感覚でつきあっている主人公山岡の俗物ぶりは、作者の堕落を反映しているとしか思えない。 ★そもそも、美食と反権力は相容れないものと決まっている。世界的に美味いと思われている料理、すなわち中華料理、フランス料理、イタリア料理のいずれも、金持ちや権力者が、庶民の膏血を搾り取った金でその基盤を築いたものだ。革命家が、美食家でどうする! 肥えた豚と成り果てた雁屋に明日はあるのか! |
| 20 | 二匹のブル | 岩重孝 | 週刊ビッグコミックスピリッツ | 80年代中期 | スピリッツコミックス (絶版) |
全10巻 | ヤクザとボクサー | (瀬叩龍名義) |
| 21 | 蝙蝠を撃て! | シュガー佐藤 | 週刊金曜日 | 90年代後期 | 出版されていない | −−− | 喫茶店マスター | |
| 22 | マンガ・日本人と天皇 | シュガー佐藤 | 週刊金曜日 | 90年代末期〜00年代初期 | いそっぷ社 | 全1巻 | 大学サッカー部主将 | ☆(単行本帯より) 『美味しんぼ』の雁屋哲が、天皇制の意味を問う!! 「・・・だが、天皇制を甘く見てはいけない。近代天皇制の毒は強烈だ。そして若い人は、その毒に免疫を持っていないのだ」 「近代天皇制の毒!」 |